こんにちは! せがひろです。
今回は、
「あやうく一生懸命生きるところだった」
について話したいと思います。
このタイトル凄いですよね。
つい手が伸びてしまいました。
この本の著者は、
長年イラストレーターとして、
働いていたそうなのですが、
40歳になって突然、
会社へ辞表を出した
経歴の持ち主です。
みなさんも
そうだと思いますが、
著者も毎日一生懸命
働いていました。
毎日一生懸命
やっているのに、
「ベストを尽くせ!」
「我慢しろ!」
こんな言葉を嫌というほど
浴びせられて、
それでも、
「一生懸命頑張ることが当たり前」
そのことを微塵も
疑わずに働いていました。
それが40歳になって、
気づいたのです。
幸せになるどころか、
どんどん不幸になっている・・・。
それで辞表を出したと
いうことです。
この本に触れると著者の
「こんな優しい考え方もあるんだな」
そのことを気付かせてくれます。
ドラマ「ロングバケーション」
のように、
上手くいかない時は、
神様のくれた長いお休みだと
感じたい方は、
ぜひ、最後まで読んでみてください。
努力は必ず報われるわけじゃない
この言葉は別な情報発信でも
伝えていますが、
ほんと良く聞きます。
でも、それに関する例え話って、
あまりないんですよね。
どちらかというと、
有名人の名言なんかで
紹介されている印象の方が
私は強いです。
この本に紹介されている、
貴重な例を紹介しますね。
村上春樹さんのデビュー作、
「風の歌を聴け」の中に、
こんなくだりがあります。
太平洋のど真ん中に
遭難した男性が、
浮き輪を掴んで
漂流していました。
すると遠くから、
浮き輪を掴んだ女性が
近づいてきました。
彼らは海に浮かんだまま、
並んでビールを飲みながら、
あれこれ
おしゃべりをしました。
そして夜通し話し続けた後、
女性は当てのない島を目指して
泳ぎ始め、
男の方はそのままそこで、
ビールを飲み続けました。
(なんで、ビールがいっぱい
あるのか分かんないんですけどね(笑)。)
女性は丸二日泳ぎ続けて、
一つの島にたどり着き、
救助されました。
一方、男は二日酔いに
なっていましたが、
飛行機に発見され、
同じように救助されました。
数年後、この二人が
小さなBARで偶然巡り合います。
女性は困惑するんです。
自分は必死に泳いで
やっと助かったのに、
その場にいた男も
助かっていたわけです。
このストーリーを
聞いてみてどうでしょう。
この話を聞いて、
モヤモヤした人というのは、
女性の方に感情移入
してるんですね。
そう言う人というのは、
今自分も必死に努力
している可能性が高いです。
要は、努力が報われない
話というのは、
今現在努力している人に
してみたら、
ただ嫌な話でしかありません。
この本に書いてあるのですが、
この女性は、
「この男、死ねばいいのに!」
そう告白しています。
この話というのは、
努力は必ず報われるものではない。
それを伝えているんです。
努力しなかった男性も、
同様に救助され、
頑張った女性も、
同様に救助された・・・。
頑張った人と、
頑張っていない人が、
同じ成果だった
ということです。
ただ、考え方によっては、
二人ともラッキーなだけ・・・
そう言う風にも
捉えられるんですね。
例えば、島にたどり着いても
無人島で救助が来ない可能性も
あったわけです。
もしかしたら、
近くに島が無かった可能性も
あるわけじゃないですか。
何が言いたいかというと、
まず認める。
努力しても
どうにもならないこともある。
努力した分、
見返りがあるとは限らない。
その反面、
努力以上の成果を
得られることもある。
この現実をまず認めれば、
少しだけ解放されます。
自分がこんなにも
努力したんだから、
必ず、これぐらいの
見返りがあるべき!
こういった思考から、
私たちの苦悩が
始まるわけです。
正直、人間というのは、
生まれつき不公平に
作られています。
何事も頑張れば叶う!
なんて嘘。
だからですね、
あなたの努力が
足りないせいでは
ないんです。
ここで大事なのは、
自分を責めないことです。
そう言った考え方だと、
危く一生懸命生きちゃう
ことになります。
そもそも、努力が報われると信じるのはなぜか?
プロサッカー選手の
メッシの名言で、
「努力すれば報われる?
そうじゃないだろ。
報われるまで努力するんだ。」
成功者なので、
とても説得力があります。
しかし、高校野球で考えてみても、
優勝する1校に対して、
敗戦した高校というのは、
3,600校ぐらいあります。
優勝できなかったのは、
努力が足りないからでしょうか?
仮に才能の違いだとしたら、
先程触れたように、
そもそも人間というのは、
生まれつき不公平だと
いうことです。
じゃあ、多くの人が
なぜ、努力は報われると
思ってしまうのかというと、
親であったり、
学校であったり、
職場であったり、
もっと根源的には、
見たことも無いんだけど、
神様の存在だと、
私は思っています。
「信じる者は救われる。」とか、
「正しい行いをしないと罰が当たる」など、
ずっと、そういい聞かされて
育ってきていませんか?
「サピエンス全史」という本で
書かれていますが、
私たち人間というのは、
「虚構に活かされている。」
ということなんです。
そのことからも、
頑張りさえすれば
見返りがあるわけじゃなく、
見返りや成果を得るためには、
どう頑張るべきなのか?
その視点が
大事だということです。
その「どう頑張るべきか?」を
知るために知識をつけたり、
行動するわけです。
私は高校の時、
器械体操をやっていました。
陸上や水泳などですと、
オリンピックなどで
新記録が出ることって
ありますよね。
それが体操では
新記録というものはありません。
練習で出来なかった技が、
試合で出来るなんてことも
ありません。
これを言うとつまらない
といわれそうですが、
体操競技というのは、
練習で出来た技を、
いかにミスすることなく、
試合で演技するかなんですよね。
しかも、技には最初から
得点が決められているので、
演技構成内容により、
試合前から得点の上限が
決まっています。
要は、ミスなく熟しても、
自分より得点が高い演技構成の
ライバルには、
絶対に勝てないわけです。
試合前に得点という
見返りを決めてから行う
競技なんです。
なので、練習で出来た技から
演技構成を組み立てるわけです。
何が言いたいかというと、
努力の全てが無駄では
ないんだけど、
身の丈に合った分しか
見返りというものは
望めないということです。
それを努力すれば、
何でもできるといった、
幻想からは
解放されましょう。
ということです。
自分が努力
しているつもりが、
他の人から見たら、
普通のことかもしれません。
神様という虚構を
信じるのではなく、
知識や経験を得ることが
大事だということです。
人生マニュアルを捨てて自分らしく生きる
最初に人生マニュアルって
ご存じでしょうか?
この本に書かれている
人生マニュアルというのは、
社会の中にある、
この年齢ならこれくらいは!
という、
いわゆる、世間体です。
学校でも、職場でも、
何かと他と比較しますよね。
偏差値とか、平均点とか・・・。
誰々さんと比べて成績が悪い
から始まって、
大人になると就職決まった?
から始まって、
結婚してないの?
結婚したら、
子供はまだなの?
子供ができたら、
まだ賃貸暮らしなの?
マイホームを持つと、
保険入ってないの?
とかですね。
一般常識といわれる、
人生マニュアルがあるわけです。
子供の頃だったら、
こんなマニュアルなんて
気にも留めなかったのに、
ある年齢を超えてから、
こういったことが
気になり始めます。
著者もそれまでは、
他人のことを気にしていて、
「誰に見られても、
恥ずかしくない人生を送ろう!」
こうやって
努力してきたそうです。
この人生マニュアルに合わせて
生きてみたかったけど、
著者にとっては、
それが困難だったんです。
それで辞表を出したわけです。
本当に恥じるべきことは、
この年で何も持っていない
事ではなく、
自分なりのポリシーや
方向性を持たずに
生きて来たという、
事実の方なんですよ。
良く考えてみて
欲しいんですけど、
あなたが欲しがって
きたものというのは、
他人が提示した
人生マニュアルなのです。
他にも「見栄」とも
表現できるかもしれません。
「人は人、自分は自分」
これを実践できるかが、
豊かな人生をおくれるかの
境目なんだと思います。
自分らしく
生きたいと思いながら、
他人の目を
気にしていませんか?
必要なものは失敗を認める勇気
著者は一時期、
株式投資に熱中していた
ことがあったそうです。
株式投資で
特に重要なのが、
ストップロス
(損切り)です。
ストップロスとは、
株価が下落して
損失が出た時に
それ以上の損失を
出さないために、
失敗を認めて
保有する株を
売却することを
示します。
(この話は、
投資ではなく、
投機ですね。)
この当たり前のことが
できないで、
損失を拡大して
しまう人が、
とても多いんです。
目の前で株価が
下がり続けているのに、
売却できずに、
ナンピン(買い増し)するか、
塩漬け(長期保有)するかで
悩み続けてしまいます。
なぜ、こんなことが
起きるのでしょうか?
それは、
今までの投資分が、
勿体なくて手放せない
からなんです。
これをコンコルド効果
といいます。
1976年に英仏で
共同開発された
世界初の超音速旅客機の
コンコルドにちなんで
名付けられていて、
コンコルドは
莫大な資金が投じ
られたのですが、
効率とは無縁の代物で、
定員数は少なく、
費用は高額、
燃費もむちゃくちゃ悪く、
史上最悪の旅客機の
烙印を押されて、
生産中止が叫ばれたのですが、
英仏共に最後まで、
この旅客機を手放すことなく、
互いのプライドが
それを許しませんでした。
これまでに費やしてきた
コストを考えると、
そんな簡単に
手が引けなかったのです。
その挙句、
乗員乗客全員が
死亡するという、
大惨事が起きてしまい、
ようやく2003年に
その不毛な歴史が
幕を下ろしました。
私たちは
「諦めてはいけない!」
その言葉を良く
耳にしていると思います。
確かに、諦めないことは
大事なのですが、
時には人生を生きる上で、
諦める技術も必要だと
いうことです。
早い段階で
諦めることによって、
大きな傷にならずに
済むこともあるわけです。
むしろ、早く諦めた方が、
損が少なくなるので利益になる!
という話です。
これはどうでしょう?
株以外で、
習い事や賭け事でも、
「お金を払ったんだから元は取る!」
そう考えてしまう場面て
あるんじゃないでしょうか。
一般的に「賭け事は良くない」
そういいますが、
私の持論としては、
世の中全てのことが、
賭け事だと考えています。
株、競馬、宝くじ、起業、受験etc
全てに共通するのは、
投資してリターンを
得ようとするところに
あります。
ただ違うところは、
勝算です。
株式投機や競馬や宝くじは、
成功確率が低いのは納得が
いくところだと思います。
起業や受験の場合ですと、
裏づけされているデータが
膨大にあり、
その通りにやれば
成功する確率が高い
ということです。
ダイエットや筋トレも、
「こうやれば成果が出る」
といった裏づけを基に
行うわけじゃないですか。
そこに「医学的に・・・」
などあったら飛びつくわけです。
ただ、あくまでも、
確率論であり、
情報が正しいという
前提があります。
科学的なことも、
時代によって変わる
こともあります。
成功しやすくなるだけで、
100%ではないことは、
忘れないようにすべきです。
何かを続けていて、
途中で辞めるか?
迷うことというのは、
誰にでもあると思います。
「賢明な諦めには、
勇気が必要です!」
失敗を認める勇気
努力と時間が
実を結ばなかったら、
潔く諦める勇気が
必要な時がある
ということです。
その時に、
「また新しいことに挑戦できる!」
そういったメンタルを
鍛える必要があると思いました。
まとめ
1.努力は必ず報われるわけじゃない
報われると洗脳されているから苦しむ。
2.人生マニュアルを捨てて自分らしく生きよう
世間体を気にした人生になってないですか?
3.必要なのは失敗を認める勇気
失敗を認めるのが遅くなるほど損をする。
本のタイトルの
「あやうく一生懸命生きるところだった」
には、
2つの意味があると思います。
1つ目が自分らしさの追求です。
他人にどう思われようが、
自分と会話してみて
納得感があるかが、
物事を決める
基準にした方が良い。
2つ目が一生懸命になる根拠の重要性です。
「なぜ、それをやろうと
思ったのか?」
その根拠となる情報が乏しいと、
失敗する可能性が上がります。
また、一生懸命、
あるいは、やる気スイッチを
何処で入れるかも重要です。
常に自分軸での
メリット・デメリットの
両面を考えながら、
努力を続けていれば、
失敗を認める勇気を発揮する前に
軌道修正できると思います。
私もビジネスの発信をしていて
色んな人の話の中で感じるのが、
一発で成功させたい!
そう考える人が
多いということです。
しかし、そもそもの知識や経験が
不足していたのでは、
失敗する可能性は高いわけです。
一生懸命になる根拠となる情報を
常に持ち、
正しい努力ができる環境を
意識して欲しいです。
この内容が参考になれば嬉しいです。
動画紹介
今回の内容について、
参考になる動画を紹介します。
ぜひ、視聴してみてください。
以下のブログも参考になります。