こんにちは！ せがひろです。
今回は、「ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門」
から学ぶの２回目となります。（全3回）
1回目は、こちらから読めます。
なぜ、苦しいのか？
どうすれば、苦しみが消えるのか？
そして、
瞑想とは本当は何なのか？
いよいよ、
ヴィパッサナー瞑想についての
解説に入りたいと思います。
ヴィパッサナーは
ブッダがやっていた、
「体と心の現状を探索する」
極めて実践的な瞑想方法です。
この瞑想をすると、
ありとあらゆる問題を
全て解決することができ、
全ての苦しみから
解放されるといわれています。
さらに、自分の幸福のみならず、
全人類の幸福にも貢献できる
ようになるということです。
前回のブログでは、
瞑想の効果をきちんと得るための、
「ブッダの世界観」を解説しました。
今回は、実際の瞑想のやり方、
アーナーパーナ・サティ
（呼吸に気付く瞑想法）
について解説します。
このブログで話す内容としては、
・詳しく呼吸瞑想が分かる
・実際の瞑想のやり方
・アーナーパーナ・サティ（呼吸に気付く瞑想法）
になります。
それについて、
４つのパートに分けて
説明したいと思います。
私も実際にやっていて、
心の迷いが少なくなったので、
体験談を踏まえて話したいと思います。
呼吸に気づく
苦しみは100%自分のせいで、
その原因は心の中にあると
ブッダは伝えています。
心の中に渇望や嫌悪の
思いがある限り、
苦しみはなくなりません。
もし、悪い心の行為を
止めることができれば、
悪い言葉の行為も、
悪い体の行為も、
止めることができます。
そこでバーヴァナーの
修業を行いましょう！
厳密に言うと、
精神集中によって、
心を浄化する瞑想法のことです。
バーヴァナーには、
二つあります。
・精神集中（サマーディ）の訓練
・知恵（パンニャー）の訓練
それで今回は、
前者の「精神集中」について
説明します。
精神集中は、
「呼吸に集中する瞑想」で、
訓練することができます。
それでは、まず、
「呼吸瞑想の基本」
を解説していきます。
「今ここ」に集中するのが正しい努力
私たちの心は
簡単に「無知の力」に負け、
渇望や嫌悪に
振り回されてしまいます。
そうならないために、
私たちは１つの対象物に
心の焦点を合わせ、
しっかり固定する方法を
身に付けなければいけません。
そうすれば自分の心が、
自分の微細な現実を調べる
いい道具になります。
つまり、精神集中
できるようになると、
全身の超細かい感覚にも、
全て気づけるようになります。
自分の内なる現実を
探求する一番いい方法は、
アーナーパーナ・サティ、
つまり「呼吸の気づき」
ということです。
（実際にやってみると、
いわゆる雑念で、
最初は集中できません。
しかし、ずっと続けていると
自分の呼吸にだけ集中でき、
車が通ったぐらいでは
集中が途切れなくなります。）
呼吸は生まれてから
死ぬまでずっとしている。
だから呼吸に集中するのが
一番の精神集中になるんです。
瞑想者は、
まず、楽な姿勢で座り、
背筋を伸ばし、
目を閉じます。
特に最初は、
できるだけ気が散らないように、
静かな部屋がいいです。
（私は、田舎暮らしなので、
耳鳴りがするぐらい、
静かな場所があるので
やりやすかったですが、
それが難しいようでしたら、
耳栓を購入することを
お勧めします。）
外の世界から内の世界に
注意を向けると、
自分の呼吸が一層、
目立ってきます。
その呼吸に意識を置きます。
鼻の穴から
入ってくる息、
出ていく息、
そこに全神経を
集中させます。
鼻の穴に
意識を集中する。
これがポイントです。
お腹などに意識を置くと、
範囲が広すぎて、
それだけ集中力が奪われます。
「鼻の穴の呼吸」に、
ピンポイントで焦点を
当てるわけです。
瞑想は呼吸の訓練ではなく、
呼吸に気づく訓練です。
（これは、ビジネスでも
良く言われますが、
目的は呼吸に気づくことで、
手段が呼吸の訓練だということです。
目的と手段が
入れ替わってしまうと、
最初は行動した
達成感がありますが、
そのうち、
結果が出ないことに
疑いを持つようになり、
挙句の果て、
続かなくなってしまいます。）
呼吸をコントロール
するのではなく、
ただ自然な呼吸に意識を
置くということです。
自然な呼吸は、
長い呼吸かもしれないし、
短い呼吸かもしれません。
とにかくずっと呼吸に
気づいている状態にして、
できるだけ長い間呼吸に
意識を集中させましょう。
いろんな雑念が、
次々に浮かんできますが、
すぐ呼吸に意識を戻すようにします。
とにかく呼吸に集中しようとしても、
雑念がどんどん浮かんできます。
これが心に染み付いた癖なんです。
放っておけば、
心は一生雑念を思い出し
続けていくことになります。
私たちは思考が、
あっちに行ったり、
こっちに行ったりするという、
心の癖を取り除く
必要があるんですね。
その心の癖を取り除いて、
初めて現実の世界を生きることが
できるようになります。
つまり過去を悔んだり、
未来を心配したりせずに、
「今ここに集中」しなければ
ならないということです。
そのためには、
まず呼吸に意識を固定する
ことから始める必要があります。
心がどこかに彷徨ったら、
根気強く焦らず、
それを現実に引き戻すと
いうことです。
最初のうちはなかなか
上手くいきませんが、
何度も何度も、
心を呼吸に引き戻します。
長年の心の癖は、
そんなに簡単には取れません。
瞑想は根気と冷静さが大切で、
とにかく繰り返し休みなく
続ける必要があります。
（慣れてくると、
瞑想1時間なんて、
あっという間ですよ！）
そうやって現実への
「気づき」を強めていきます。
呼吸に集中することで、
「今ここ」に意識を向けること。
これが目的に対する
正しい努力というわけです。
正しい努力をすることで、
全ての目標達成が可能になります。
それにより雑念が浮かんでも、
それを追いかけず、
もう一度、
呼吸に意識を引き戻します。
これを毎日何度も繰り返します。
こうして一方では、
ただ一つの対象物に焦点を絞り、
他方では雑念に捉われないという、
精神集中の二つの必須要素を訓練します。
簡単に言うと、
「呼吸の気づき」を訓練することで、
真の集中力が手に入るということです。
真の集中力は、
ありとあらゆる苦しみを
消滅させます。
このように呼吸による
正しい精神集中ができるようになると、
何が得られるのでしょうか？
呼吸瞑想で正しい気づきが得られる
呼吸を観察することは、
「正しい気づき」
の修業にもなります。
苦は無知から生じる。
私たちは自分が
何をしているのか分からず、
自分の本当の姿を知らず、
色々な反応を無意識にして
しまっています。
これが苦しみが、
無知から生まれる理由です。
心が渇望や嫌悪の世界を
さまよっている限り、
・今何が起こっているのか？
・今自分が何をしているのか？
自覚することができません。
私たちは過ぎ去った過去に
生きることもできなければ、
いつも手の届かないところにある
未来に生きることもできません。
今現在にしか、
生きることができない
ということです。
今自分が何をやって
いるのかに気づかなければ、
未来の夢を叶える
ことはできません。
今この一瞬に気づく力を、
つけなければなりません。
そのためには、
今この瞬間の自分の現実に、
意識を集中させる方法が
必要になります。
それが呼吸に気づく瞑想法だ！
この瞑想を行うと、
「今ここ」にいる自分を
強く意識できるようになります。
呼吸に意識を置けば、
「今この瞬間」に気づくことが
できるようになります。
「呼吸の気づき」を訓練する、
もう一つの理由は、
究極の現実を体験するためです。
呼吸に意識を集中していると、
自分について知らなかったことが
色々見えてきます。
無意識の部分が
意識できるようになります。
自然な呼吸に意識を集中
していると、
深い・浅井・早い・遅いなど、
様々な呼吸が見つかります。
そのまま自然な呼吸に
ずっと気付いていると、
普段意識しなかった、
体の自立機能を観察することが
できるようになります。
つまり生体にとって
最も基本的な、
循環、消化、排出、代謝、
分泌、体温、生殖などの
無意識の機能までも、
感じることが
できるようになります。
さらに「呼吸瞑想法」は、
心の中の渇望と嫌悪と無知に気づき、
「心の癖」を消去できます。
呼吸は心の状態を
モロに反映するので、
特に渇望や嫌悪に
気づくのに向いています。
心が穏やかで
落ち着いていれば、
呼吸も静かで
規則正しくなります。
だが、
怒り・憎しみ・恐れ・欲情が
沸き起こると、
呼吸は、
荒く、激しく、速くなります。
呼吸に集中すると、
心は渇望から自由になり、
嫌悪から自由になり、
無知から自由になります。
つまり呼吸に集中するだけで、
全てから自由になれるわけです。
心の状態に正しく気づき、
心が純粋になった時は、
たとえそれが
ほんの一瞬であっても、
非常に強力な作用を
人生全般にもたらします。
簡単に言うと、
瞑想で心に気づいた状態でいると、
全てが上手くいくということです。
これは「引き寄せの法則」で、
言われることと同じですね。
そして心が純粋でなければ、
必ず苦しみが生じるので、
未来への期待や不安など、
「今この瞬間の現実」以外に、
精神集中をしてはいけない
というわけです。
「今ここ」が正しい精神集中
呼吸に注意を集中していると、
「今この瞬間」に、
はっきり気づくようになります。
この気づきを、
一瞬一瞬できるだけ長く持ちこたえる。
これが正しい精神集中です。
また、精神集中の対象は、
渇望・嫌悪・幻想といったものとは、
無縁のものでなければなりません。
例えば、官能的な欲求を
満たすための精神集中や、
恐怖に負けまいとする
精神集中はダメで、
具体的には、未来に仕事が
上手くいくことを期待する、
というような
精神集中もダメです。
そして瞑想の効果が
目に見えて現れなくても、
落ち込んだり
してはいけません。
毎日、根気よく
続けることが大事です。
何度も何度も
瞑想しているうちに、
雑念が湧いても素早く
呼吸に意識を戻すことが
できるようになります。
そのうち自然と呼吸に
気づきながら生活できる
ようになっていきます。
正しく精神集中できると、
幸せな気分になり、
エネルギーが満ち溢れる
感じがしてきます。
精神集中が深まるにつれ、
呼吸は弱くなり、
観察しにくくなります。
微かな呼吸に気づくには、
相当な努力が必要です。
こうして正しく
精神集中することで、
心の癖を取り除き、
苦しみから解放されるのを
目指すのが、
「ブッダの瞑想法」です。
どうでしたか？
一度読んだだけで解するのは、
難しいと思いますので、
繰り返し読んでみてください。
次回は、ヴィパッサナー瞑想のやり方について、
解説したいと思います。
以下の動画も参考になります。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。 