こんにちは! せがひろです。
一昔前まで、
高校野球の選手宣誓と言えば、
「我々は、スポーツマンシップに則り、
正々堂々と戦うことを誓います!」
定番でしたよねー。
じゃあ、スポーツマンシップとは
何ぞやって知ってますか?
そう聞いているわけですから単に
「スポーツをする人」ではありません。
私も最近知ったんですけどね(笑)。
1969年版の英英辞書
『POCKET OXFORD DICTIONARY』で
『sportsman』を調べると、
たった一言『good fellow』と
書いてあるそうです。
つまり「いい仲間」「いい奴」
という意味になりますよね。
運動に関する意味が全くありません。
英語に『He is a good sport』
というフレーズがあるんですが、
これは「彼は信頼に足る人物だ」
という意味だそうです。
英語では、スポーツマンは単に
「運動をする人」とだけ
捉えられているわけでないようです。
スポーツマンシップとは?
このスポーツマンが意味する
「いい奴」「いい仲間」とは、
具体的にどういう人物なのでしょう。
『スポーツマンシップバイブル』
という書籍によると、
次の3つの気持ちを備えている人を
スポーツマンと定義すると書かれています。
1:尊重
プレーヤー(相手、仲間)、ルール、審判に対する尊重
2:勇気
リスクを恐れず、自ら責任を持って決断・行動・挑戦する勇気
3:覚悟
勝利をめざし、自ら全力を尽くして最後まで愉しむ覚悟
この3つは人が生きていく上で
応用がきく考え方で、
人生を豊かにするために
必要なことでもあります。
協会ではさらにこうした
3つの要素を持ったスポーツマンが、
Good Gameを創ろうとする心構えを
「スポーツマンシップ」と定義しています。
しかも、スポーツはこうしたことを
身につけるのに
とても適したソフトなのだそうです。
その理由のひとつが
結果がすぐに出るという点です。
勝ち負けや自己記録が伸びたのか
そうでなかったのがすぐにわかるので、
振り返りができ、改善もしやすい。
つまりビジネスシーンで言う
PDCAサイクルが短いため、
自己分析をするのに最適なのです。
つまりスポーツマンシップ教育とは
スポーツを通して、
スポーツマンシップを
理解し実践できる
「good fellow」を育て、
よりよき社会を作る教育
だと捉えられます。
ただ単に勝った、負けたではなく
心身共に鍛え上げ、
人として成長していくということです。
特に日本は野球をはじめ、
ワールドカップサッカーでも、
ロッカールームやベンチを汚さずに
綺麗に使用している姿、
応援するファンの姿勢、
他者への気配りは
世界から称賛されています。
スポーツマンシップと日本武道の共通点
スポーツマンシップの教育では、
「尊重」「勇気」「覚悟」
これを伝えるそうです。
これを聞いたときに
私は日本の武道を思い出しました。
柔道、剣道、合気道、相撲道
武道以外でも、茶道なんかも、
「道」とついています。
「道」とは過程のことプロセスのことです。
生き方と言い換えることもできます。
つまり、「武道」とは、
技術の習熟を目指すことと併せて、
自分の生き方を見出し、
実践していくことです。
柔道はオリンピック種目にも
なっていますが、
フランスでも子供の教育に
とても良いと
盛んに行われているそうです。
柔道の教えというのは
見かけだけの強さではありません。
技に加え、強い精神と
社会に貢献できる心構えを併せ持つ、
真の強さを極めることが
教えの基本となっています。
講道館柔道の教えには、
「精力善用」(せいりょくぜんよう)
「自他共栄」(じたきょうえい)
この2つがあります。
「精力善用」とは、心身の持つ
すべての力を最大限に活かして、
社会のために善い方向に
用いることです。
また、「自他共栄」とは、
相手に対し敬い、
感謝することで、
信頼し合い、
助け合う心を育み、
自分だけでなく、
他人と共に栄えある
世の中にしようとすることです。
修行によって、
身体と精神を鍛え上げ、
自分のためだけでなく、
周りの人を幸せにする勇気と
行動力の基盤をつくること、
これが講道館柔道の教えです。
スポーツマンシップも自分を高める手段
スポーツマンシップ教育も、
人や社会が理想的な姿に
向かっていくための、
哲学的な思考を示していると
思われます。
しかし、体罰などが良くニュースで
取り上げられたりします。
昔のスポコンアニメなんて、
もう地上波じゃ
放送できないんでしょうね。
例えば、「巨人の星」では
父親の星一徹が、
子供である飛雄馬に火を点けた
ボールでノックしてましたからね(笑)。
体罰と指導の境い目って
難しいのでしょうが、
少なくとも、
今の体罰がほとんどない
現在の指導でも、
心技体が揃った世界で活躍する
選手は生まれているわけです。
ルールの中で精いっぱい戦う
スポーツの世界でたまに
審判の誤審があります。
今は大分、ビデオ判定を
導入したりしていますが、
野球では1試合で1回とかで
判定が覆られなければ、
2度目はチャレンジ
できなかったりします。
ビジネスでも同じことが言えます。
政治が悪い、会社が悪いなどと
嘆いていても現状は変わりません。
(政治は選挙行動で
変えられるかもしれませんけどね。)
決められたルールの中で
どうすれば最大限の成果を出せるか?
そちらに全振りすべきなのです。
思い通りにならないことに
ストレスを感じていても、
ほぼどうすることも
できないのですから、
できることで組立てることを
考えるべきです。
スポーツでルールの中で
戦うのと同じです。
ビジネスマンも、
スポーツマンシップ則り
正々堂々と戦いましょう。
この内容が参考になれば嬉しいです。