こんにちは! せがひろです。
突然ですが、あなたは初対面の人と
いきなり意気投合することありますか?
大抵の場合は何度か会うことで
徐々に仲良くなっていくものです。
日常的に何度も顔を合わせている
人に対して好意を抱きやすくなります。
これをザイオンス効果
(単純接触の原理)といいます。
人は見ず知らずの人に対しては
当然警戒心を持ち、
いきなり好意を抱くことは
そんなにありません。
何か思惑がある時ぐらいでしょう。
何度も会って見慣れていくと
相手に対する警戒心が薄れて、
好意を持ちやすくなるのです。
例えば、恋愛で頻繁に連絡を取って
なるべく会う回数を増やした方が、
恋が成就しやすい
ということになります。
ちなみに、単純に接触するだけでなく
対象のことを知れば知るほど、
好感度が上がる現象もあります。
この現象を熟知性の原理といって、
恋愛やビジネスなどで応用されています。
小説やSNSなどで、
作者のプロフィールを載せるのも、
この熟知性の原理を
狙ったものといえるでしょう。
そこで今回は、ビジネスや恋愛で
よく活用される「ザイオンス効果」について、
マーケティングで活かすという
観点から解説していきます。
ザイオンス効果を理解し上手く活用すれば、
取引先や顧客との関係性をより良いものにしたり、
販売商品に興味を持たせたりすることができます。
ビジネスにおいて人との
関係性はとても大事なものです。
人脈という意味でもそうですし、
顧客との関係性という意味でもそうです。
そのためザイオンス効果を活用して、
好感を持って貰うということは、
実は利益にも直結する大事な
ことでもあると言えるわけです。
ザイオンス効果をビジネスや
マーケティングで活かすために、
以下のような内容で解説したいと思います。
ザイオンス効果を上手く活用して、
営業や広告の効果を最大化させましょう。
目次
マーケティングにおけるザイオンス効果とは
ザイオンス効果とは、
「何度も繰り返して接触することで好感度が上がる」
という心理学に基づいた法則のことです。
アメリカの社会心理学者である、
ロバート・ザイアンス氏によって提唱されたもので、
「単純接触効果」や「ザイオンス効果」
という言い方もします。
例えば、あなたは特に気に留めていなかった
商品だったのに何度もCMで目にしているうちに、
いつの間にか気になっていた
という経験がないでしょうか?
もしくは営業マンに対して、
何度も会って話をするうちに打ち解け、
好感を持つようになるという
経験はないでしょうか?
このように何度も目にしたり、
会ったりするうちに、
好感を持つという心理学的な傾向を
「ザイオンス効果」といいます。
実際に、様々な場面で活用されています。
あなたも上手く活用すればビジネスや
マーケティングの様々な面で
優位に立つことができるはずです。
ザイオンス効果のメリットと目的
ザイオンス効果を活用することで
得られる大きなメリットは、
営業活動を有利に運ぶことが
できるようになるという点です。
例えば、何度も営業先を訪問して
好感を持って貰うことができれば、
顧客に対しては商品が
売りやすくなりますし、
ビジネスパートナーに対して
何度も会うようにすれば、
それだけ信頼関係を
構築することができます。
顧客やビジネスパートナーとの
関係性が良好になれば、
ビジネスが非常に
やりやすくなるはずです。
そして営業活動に
活かせるということは、
コンバージョン(サイトでの成果)率の
向上にも繋がるということです。
対面での営業はもちろん、
メルマガや動画でも、
何度も目にすることで
売り手への好感度が上がり、
売り込みをかけたときに
売れる確率が上がるわけですね。
このようにザイオンス効果には、
営業や販促において無視できない
メリットがあるわけです。
ザイオンス効果の注意点
そんなザイオンス効果ですが注意点もあります。
1. 逆に嫌われてしまうこともある
2. ザイオンス効果の回数には上限がある
3. 時間をかけ過ぎると効果が薄くなる
これらについて注意をしないと、
ザイオンス効果を狙った戦略が逆効果となり、
顧客や取引先から嫌われる
ことになってしまうかもしれません。
詳しく解説していくので、
逆効果にならないよう、
しっかりと理解しておきましょう。
注意点1:逆に嫌われてしまうこともある
ザイオンス効果は上手く活用すれば、
好感を抱かせることができる心理法則です。
しかし、やり方を間違えると逆に
嫌われてしまう可能性もあります。
なぜかというと、元から嫌いなものだったり、
アプローチの仕方が良くなかったりする場合は、
回数を重ねれば重ねるほど、
嫌気がさしてしまうからです。
例えば、どうしても気が合わない人と
何回も会うとなると、
会う度にどんどん
嫌になってしまいませんか?
もしくは、鬱陶しい宣伝を
何回も見せられれば、
その商品に対して嫌悪感を覚えることも
あるのではないでしょうか。
好意を持っている人に食事に誘われれば、
嬉しいし、ご一緒しようと思うかも知れませんが、
嫌いな人からだと、いくら誘われても嫌だし、
何回も誘われると、余計に嫌になりますよね。
そんな風にザイオンス効果は、
あくまでもプラスの状態やゼロの状態から
好感度を上げていけるものです。
明らかにマイナス状態からのスタートだったり、
相手にマイナスな印象を与えるような
関わり方をしてしまったりすると、
ザイオンス効果が逆効果を生みだして
しまうので注意してください。
注意点2:ザイオンス効果の回数には上限がある
ザイオンス効果は繰り返せば、繰り返す程、
良いというわけではなくて、
効果を発揮する回数には上限があります。
「たとえが正しいか?」微妙かもしれませんが、
ずっとラブラブな夫婦もなかなかいませんよね。
適度な距離を取るようになりますよね。
基本的に10回以上の接触については、
イメージの向上が起こらなくなるとされています。
そしてザイオンス効果には、
セブンヒッツ理論というものもあります。
これは7回の接触によってユーザーの購買意欲が
高まるということを意味した理論です。
このことからザイオンス効果を狙って、
複数回接触をする場合は、
7回~10回の範囲で行うと
効果的であるといえます。
ザイオンス効果を狙う場合は、
接触回数についても、
気を配るようにしましょうね。
注意点3:時間を掛け過ぎると効果が薄くなる
ザイオンス効果には時間を掛け過ぎると、
効果が弱くなるという特徴があります。
活用するなら短期間で
一気に接触回数を重ねるべきです。
なぜなら、あまり期間を空けて
回数を重ねても相手の印象に残らないからです。
相手の印象に残らなければ、
相手の中で複数回の接触と認識されにくくなり、
ザイオンス効果が発揮しなくなるわけです。
例えば、テレビCMが短期間で、
何回も同じものを流すのも、
短期集中で視聴者に意識
させたいという狙いがあります。
ザイオンス効果には回数の上限があるから、
できるだけ間を空けてじっくり行った方が良い。
そう勘違いする人もいます。
それでは逆効果になってしまうので注意しましょう。
ザイオンス効果の活かし方を事例で解説
ここからはザイオンス効果を
どのように活かせば良いのか?
事例を交えて紹介していきます。
1. 対面営業で活用する
2. ステップメールなどで活用する
3. 広告で活用する
4. コンテンツの配信
5. 人脈の形成
あなたのビジネスでも応用できるはずなので、
ぜひ参考にしてください。
事例1:対面営業で活用する
ザイオンス効果の最もわかりやすい活かし方は、
対面営業を繰り返して好感を抱かせるというものです。
何度も訪問先に顔を出すことで信頼関係を作り
好きになって貰ってから、
「売り込みをかける」という手法です。
例えば、営業先に行っても
いきなり営業をかけずに、
まずは何回か雑談だけして帰る
という営業マンがいます。
そして相手が自分に好感を
抱いたタイミングで、
商品を売り込むことで、
コンバージョン率を上げる。
このように、対面でザイオンス効果を
活用するというのが、
もっともわかりやすく、
効果の高いやり方であるといえます。
その高い効果性から、ビジネスだけでなく、
恋愛でも良く用いられる手法です。
事例2:ステップメールなどで活用する
ステップメールやLINEステップを
使ったセールスでも、
ザイオンス効果は活用できます。
ステップメールなどは
回数を重ねるという意味では、
既に、ザイオンス効果を
活用しているようなものです。
そこで更にザイオンス効果を意識して、
次のようなことを考えると、
よりザイオンス効果が効力を発揮し、
コンバージョン率が上がる可能性があります。
セールスをかけるまでは、
集中的に配信する(1日1回など)。
ザイオンス効果が表れるとされる
7回~10回目の配信以降にセールスをかける。
実際にメルマガなどに登録してみると、
このようなことを意識してステップメールを
組んでいる事例は多いです。
対面でなくても相手の役に立つ
情報を発信していれば、
回数を重ねるごとに
好感度や信頼度が増えます。
事例3:広告で活用する
広告を出稿するときも、
ザイオンス効果は意識するべきです。
人は気になる商品の広告をみかけると
回数を増すごとにより興味が惹かれていきます。
そのため、広告を出稿するときは、
限られた広告費を少しずつ
長期に渡って使うのではなく、
短期集中で一気に使って広告を何回も
目にするような状況を作り出した方が、
より効果が上がる可能性が高いのです。
例えば、テレビCMなんかは
わかりやすい事例ですよね。
あれは何度も流すことで、
視聴者の興味を引いています。
そのため同じ番組の枠内で、
同じCMを何回も放送するわけです。
事例4:コンテンツの配信
YouTubeなどでコンテンツを配信する場合も、
ザイオンス効果を意識することでより、
ファンを作り出すことに繋がります。
どういうことかというと、1週間に1回、
70分の動画を投稿するより、
1日に1回、10分の動画を投稿する方が、
ザイオンス効果が働き視聴者に好感度を
持って貰いやすくなります。
実際、有名なYouTuberの中には、
「週に最低3回、できれば1日1回は
動画投稿をするべき」
そう明言している人もいます。
そうすることでユーザーの視聴習慣を
作ることができ、
短期間で何度も動画を観ているうちに、
どんどん好きになって貰えるというわけです。
コンテンツを配信する場合は、
完成度を高めて一気に投稿するより、
短いスパンで定期的に出していった方が、
結果的にファンを作りやすくなるということです。
ネットビジネスにおいてファンを作るという意識は、
非常に重要であると言えます。
だからこそ、ザイオンス効果を活用し、
よりあなたのことを好きになって貰いましょう。
事例5:人脈の形成
ザイオンス効果は、人に好きになって
貰うために活用できるものです。
当然、人脈形成にも
大いに役立てることができます。
もし、どうしても仲良くなって
おきたい人がいたら、
何回か会う機会を作りましょう。
ザイオンス効果で考えると単発のセミナーや
会食だけで仲良くなろうとするより、
それを足掛かりに次に会う約束をした方が
良い関係を築き安くなる傾向があります。
つまり、最初に会ったときの目標を
「仲良くなる」ではなく、
「もう1度会う機会を作る」という風に
設定するべきだということです。
実際、ザイオンス効果は抜きにしても
複数の人がいる場で仲を深めようとするより、
1対1でゆっくり話せる機会を
設けた方が仲良くなれるはずです。
「どうしても、この人とは仲良くなっておきたい!」
そういう場合は、できるだけ会う機会を
増やすと良いでしょう。
ザイオンス効果は利益率向上にも使える
ザイオンス効果は上手く使えば、
利益率を向上させることにも活用できます。
あなたや、あなたの商品の好感度が上がれば、
その分、お客さんが価値を感じやすくなるからです。
商品の価格は、商品が持つ価値ではなく、
お客さんが感じた価値によって決まります。
例えば、原価が100万円掛かっていようが、
お客さんが価値を感じていなければ、
価格を上げることはできません。
ミュージシャンなんかも、
自分が気に入っている曲と、
ヒットする曲が必ずしも
一致するとは限らないそうです。
しかし一方で、原価が10円であっても、
お客さんが価値を感じていれば、
それだけ価格を上げることができるのです。
当然、商品の価格を上げれば単純に
利益増となります。
つまり、利益率が上がるわけです。
利益を上げるためには、
「いかにお客さんに価値を感じて貰えるか」
それが非常に重要であるということです。
例えば「時価」のお寿司屋さん
なんかそうですよね。
「すし屋の勘定」と言われますが、
お客さんを見て金額を決めます。
普通の人の会計が数万円でも、
芸能人だと同じものを食べても、
数十万円の会計になるって
聞いたことがあります。
あるいは、絵画や骨董品なんかも、
価値を説明して感じて貰って、
顔色を見て、価格を決めているそうです。
余程、予備知識を持っていないと、
高い買い物になるってことです。
ザイオンス効果を上手に活かせば利益が上がる
今回は、接触回数によって好感度が上がるという、
ザイオンス効果について解説をしてきました。
恋愛なんかでも良く利用されるものですが、
ビジネスやマーケティングにも活用することができます。
実際、営業マンやテレビCM、ステップメールなどは、
このザイオンス効果を意識しているケースが非常に多いです。
そして、ザイオンス効果を上手く活用すれば、
利益率の向上を図ることもできます。
なぜなら、商品の価格は、
お客さんが感じてくれて決まるからです。
ザイオンス効果を活用して、
お客さんの好感度を上げることで、
価格が上げられるようになるからです。
価格が上がった分は利益を
上乗せできることになります。
あなたもザイオンス効果を
うまく活用してみましょう。
この内容が参考になれば嬉しいです。
以下のブログも参考になります。